『六龍が飛ぶ』(2015年)は、高麗王朝の末期において、イ・バンウォン(後の李朝第3代王・太宗)を中心に描かれる朝鮮王朝の建国ストーリーと、その建国の立役者たちの人間模様を描いたファクション要素の強い長編大作ドラマです。かなりぶっ飛んだ演出を凝らした剣技アクションシーンが、このドラマの見どころです。

以下では、本ドラマの内容や見どころを紹介をします。


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『六龍が飛ぶ』の内容、見どころは?

『六龍が飛ぶ(原題:육룡이 나르샤)』は、韓国SBSで2015年10月から全50回にわたって放送された長編ドラマです(平均視聴率11.6%)。

李氏朝鮮王朝の第3代王・太宗、イ・バンウォン(李芳遠/이방원)の少年時代から王位に登るまでの史実を基に、イ・バンウォンの周りに架空の人物を登場させながら、ドラマチックに李朝建国のストーリを描いています。高麗王朝の旧勢力との闘いの中で繰り広げられる壮大な剣技アクションや、そうした英雄たちの恋愛模様を描きながら、フィクション色の強いストーリーに仕上がっています。

「六龍」という名称の由来は、第4代王である世宗大王が、朝鮮建国後、55年が過ぎた頃に、建国の偉業を振り返って編纂した歌集「竜飛御天歌」(1447年)の内容から来ています。もともとの「六龍」の意味は、世宗大王の6代前の穆祖から、初代王・李成桂(イ・ソンゲ)を経て、太宗に至るまでの6代を意味していました。

『六龍が飛ぶ』での「六龍」も、朝鮮王朝を建国した6人の英雄を意味していますが、その6人の人物が史実とは異なっています。劇中での「六龍」は、イ・ソンゲ(李成桂/이성계)と、イ・バンウォン、そして建国の功臣である儒学者チョン・ドジョン(鄭道伝/정도전)の3人が史実からの人物です。これに、イ・バンウォンとともに高麗の勢力と戦う剣士2人と、イ・バンウォンを支える恋人1人の3名が加わります。

ドラマは、高麗時代の末期の腐敗した時代から始まります。新しい国をつくるために、六龍の英雄たちが飛び回ります。高麗王朝の保守勢力が次々と敵役として現れて、行く手に立ちはだかります。そうした敵と戦う剣技アクションの場面では、本当に剣士たちが空間をリアルに四方八方へ飛び、高速回転をしながら剣を繰り広げて戦う、迫力満点のシーンが展開されます。

ドラマの前半では、高麗を倒して新しい国をつくるために六龍が集い力を合わせていきますが、ドラマの中盤からは、史実にそって複雑な争いが展開されていきます。朝鮮建国後、イ・バンウォンが王位に奪うために、第一次王子の乱でチョン・ドジョンを殺害する日もドラマの終盤に訪れるのです。

そんな複雑な歴史の中にあるイ・バンウォンを架空の3名の“龍”が最後まで共に歩むことで、イ・バンウォンを中心として朝鮮建国と王即位という志を遂げたストーリーに仕上がっています。


『六龍が飛ぶ』のあらすじ、ストーリー紹介(公式)

高麗末期の14世紀。辺境の咸州(ハムジュ)を治める名将イ・ソンゲの五男として生まれたイ・バンウォンは、早く戦に出て父のように強い男になりたいと願っている。ところが、王命を受けて上京したイ・ソンゲは悪徳官僚のイ・インギョムに思わぬ弱点を突かれ、政界進出を辞退。バンウォンは父が大悪党の圧力に屈した姿を見て、失望と悲嘆に暮れる。そんな中、成均館の官吏チョン・ドジョンは民衆の前でイ・インギョム率いる御三家の企みを暴き、明との戦を阻止。チョン・ドジョンは流刑に処されるが、彼の姿に感銘を受けたバンウォンは成均館に入学する。

時は流れ、6年後──。バンウォンは仲間も目標も失い、悪がのさばる都での暮らしに疲弊していた。そんな折、謎の男が御三家の一人を斬り殺す現場を目撃したバンウォンは、男の後をつけて洞窟にたどり着き、見慣れぬ地図を発見。<新たな国を建設する>という前代未聞の志を持つ者がいることを知って驚愕する。その立案者こそ、バンウォンが心の師匠と仰ぐチョン・ドジョンだった。チョン・ドジョンを探し始めたバンウォンは、腐敗した高麗を終わらせるべく武術を極めたタンセ、重税に苦しむ村人を救いたいと願うプニ、剣士として立身出世を目指すムヒュルと出会う。彼らはチョン・ドジョンの暗号と運命に導かれ、イ・ソンゲのいる咸州に集結。やがて6人の勇者たちは、御三家を打倒し新国家を築くという目標に向かって一つになるが…。

『六龍が飛ぶ』の主な登場人物/キャストの紹介

人物相関図はこちら

李朝建国の英雄「六龍」

◆イ・バンウォン<演-ユ・アイン>
後の第3代王・太宗。父であるイ・ソンゲの姿を背中に自由な少年時代を送り、王都である開京で師匠・チョン・ドジョンに出会う。朝鮮建国のために戦うが、建国後は、王位を狙う冷酷な野心家としての姿が描かれる。本作はユ・アインの代表作となる。

◆チョン・ドジョン<演-キム・ミョンミン>
朝鮮建国の功臣である儒学者。イ・バンウォンの師匠でありながらも、建国後、初代王イ・ソンゲの王位継承問題により、イ・バンウォンと敵対関係となる。演じるのは、演技派俳優であるキム・ミョンミン。

◆恋人プニ<演-シン・セギョン>
イ・バンウォンと惹かれ合いながらも、身分の違いで実らぬ恋が描かれる。

◆剣士タンセ(イ・バンジ)<演-ピョン・ヨハン>
チョン・ドジョンを護衛し、高麗一の剣士へと成長する。プニの兄。

◆剣士ムヒュル<演-ユン・ギュンサン>
一時はイ・バンウォンを護衛し、後年はイ・ド(後の世宗大王)を護衛した剣士。

◆イ・ソンゲ<演-チョン・ホジン>
高麗末期の軍人で弓の名手。部下からも民からも人望があり、チョン・ドジョンと共に朝鮮王朝を建国し、李朝の初代王となる。しかし、建国後は、後継ぎの問題でチョン・ドジョンとイ・バンウォンが対立し、葛藤を深めていく。

味方

◆ヨニ<演-チョン・ユミ>
同じ故郷で育ったタンセの初恋の相手であり、チョン・ドジョンの恋人。

敵役

◆イ・インギョム<演-チェ・ジョンウォン>
高麗の三人衆の一人で、イ・ソンゲと対立関係にある高麗の悪徳官僚。史実でイ・ソンゲの政敵であったイ・インイム(이인임)がモデルと言われる。

◆キル・テミ<演-パク・ヒョッコン>
高麗の三人衆の一人で、高麗一の剣士であったが、後にタンセに敗れる。劇中ではおかま役だが、史実ではイム・ジョンミ(임견미)がモデルと言われる。

◆ホン・インバン<演-チョン・ノミン>
もともとはチョン・ドジョンの同志であったが、後に、高麗の三人衆の一人となる。史実ではヨム・フンバン(염흥방)がモデルと言われる。

◆キル・ソンミ<演-パク・ヒョッコン>
キル・テミの双子の兄で、同じく剣士だが、性格は正反対。パク・ヒョックォンによる一人二役。



『六龍が飛ぶ』の挿入歌

君という時間が流れる(너라는 시간이 흐른다)


世界の真ん中(세상의 한 가운데)








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