開放的な美しい自然と海の景色を見ながら存分に遊びたい? そんな方にお勧めできるのが、今回紹介する韓国南海岸の港町「麗水(ヨス/여수)」です。
麗水は、ソウルよりはるか南方に位置しますが、KTXが開通していてアクセスがよいため、ソウル駅から3時間半ほどで直行することができます。麗水の市街地に観光施設が集中しているので、それらを巡るのであれば1泊で、市街地から少し遠方へ出かけても2・3泊もすれば、行きたいスポットを見て回れると思います。
今回は、そんな麗水に観光に行く前に知っておきたいこととして、麗水の基本的内容や魅力や、主な観光スポット情報についてお伝えします。
【目次】
麗水港を望む(筆者撮影)
「麗水(ヨス)」はどんなところ?
麗水(ヨス/여수)は、韓国の南西部、全羅南道(チョルラナムド)の南の海に面した半島にあって、そのリアス式の美しい海岸と、数多くの島々が散らばる自然豊かな港町です。その周りの海には、3つの有人島と、19の無人島が浮かんでいます。そんな麗水が、現在のような観光地として整備されたのは、2012年麗水国際博覧会(万博)がきっかけでした。この博覧会の開催にあわせて、KTX(韓国高速鉄道)が麗水まで開通し、麗水エキスポ駅とその周辺の海洋公園をはじめとして、市街地や海岸エリアが大きく整備されました。
麗水には、豊かな自然の中で歩いて散策できる梧桐島(オドンド)や、海や自然の景観を楽しめるケーブルカー(ロープウェイ)や遊覧船、そして水族館・レイルバイクなど、さまざまな観光施設が充実しています。麗水の夜には、ライトアップされた海峡の大橋や市街地の夜景も楽しむことができます。
さらに麗水の市街地から南へ向かい、突山大橋を通って海峡を渡ると、突山島(トルサンド)という大きな島があります。この島には、数多くのペンションや観光スポットがあります。島の南端には向日庵(ヒャンイルアン)という日の出の名所として有名なお寺もあります。
麗水は、歴史的には、秀吉の朝鮮出兵の際に活躍した李舜臣(イ・スンシン)将軍の水軍本拠地でした。その歴史的建物が鎮南館(ジンナムグァン)で、そのほかにも麗水には、李舜臣将軍の名前の付いた広場や亀甲船にまつわる観光スポットが点在しています。
そんな麗水は、港町らしく、海の幸のグルメが豊かです。麗水の景色を見ながら食べる刺身やケジャン(蟹の漬け込み料理)は格別な味がします!
- 名称:麗水市(読み方:ヨスし)
- 面積:約512平方km(→コネスト地図)
- 人口:約27.4万人(2023年1月)
- 編成:1つの邑(町)と6つの面(村)と20つの洞(町丁)
- 鉄道(KTX):麗水エキスポ駅(ソウル駅から約3時間半)
- 高速バス:麗水総合バスターミナルあり(ソウルから約5時間)
- 空港リムジンバス:麗水行き(仁川空港から6時間程度)
- 空港:麗水空港(国内線)
麗水に行く前に知っておきたいこと!
①2012年麗水国際博覧会(万博)の開催地!
麗水では、2012年5月12日~8月12日の93日間にわたり、2012年麗水国際博覧会(EXPO 2012 YEOSU KOREA)が開催されました。この博覧会は、5年に1度、世界の開催地で行われている国際博覧会(万博)です。2007年11月に麗水が開催地に決定されると、その開催エリアと周辺地域で宿泊施設や観光スポットが造成され、鉄道や道路網などの交通網も整備されていきました。麗水空港(国内線)もあり、麗水に行くための交通機関はよく整備されています。
2012年麗水国際博覧会(万博)の眺め
(原本へのリンク)
②麗水エキスポ(여수엑스포)駅とエキスポ海洋公園
もともと「麗水駅」と呼ばれていた駅の代わりに、2012年の麗水万博の開催に合わせ、そのメイン会場に隣接する場所に新駅舎が建設され、駅の名前も「麗水エキスポ駅」となりました。この新しい駅は、首都ソウルとを結ぶ韓国高速鉄道(KTX)・全羅(チョルラ)線の終着駅であり、韓国最南端に位置する鉄道駅として知られています。駅周辺の徒歩圏には、麗水観光のさまざまなスポットがあります。
かつての旧麗水駅はその900mほど南側にありました。その旧駅は、日本統治時代であった1930年に、麗水港の造成とともに開業した駅だったといいます。その旧駅の場所は、万博会場の正門となりました。
麗水エキスポ駅
(原本へのリンク)
③梧桐島(オドンド/오동도)
麗水エキスポ駅から南に車で10分ほどの場所に、麗水観光の定番スポット「梧桐島(オドンド)」があります。この小さな島は、徒歩で散策できるほどの大きさで、韓国で初めて海上国立公園に指定されました。陸地と島を全長768mの防波堤で結んでいるため、島まで歩いて渡っていけます。路上列車を利用して防波堤上を
移動することもできます。
梧桐島という名前は、島の形が桐の葉の形に似ていることに由来します。この島へ渡った入り口一帯は、広々とした公園として整備されており、噴水や売店、遊覧船乗り場などがあります。
その公園から木々が茂る小山へ登っていく散策路があり、頂上には白灯台などがあって、海や山が織りなす景色を堪能することができます。そんな梧桐島は椿の群生地として有名で、1月から椿の花が咲きはじめ、3月〜4月には満開の花々を眺めることができます。
- コネストの紹介記事はこちら
梧桐島へ渡る防波堤(筆者撮影)
④李舜臣将軍の水軍の本拠地だった「鎮南館」
秀吉の朝鮮出兵の際、韓国の英雄、李舜臣(イ・スンシン、1545年~1598年)将軍が率いた水軍本営だった場所に、現在、鎮南館(ジンナムグァン/진남관)が建てられています。当時は「鎮海楼(チネル)」という名称でしたが、戦争の際に建物が焼けてしまい、李舜臣将軍の後任である李時元(イ・シウォン)将軍が1599年に「鎮南館」という名称で建立しました。現在の建物は、1716年の火災後、1718年に再建されたもので、2001年に国宝に指定されています。
- コネストの紹介記事はこちら
(原本へのリンク)
⑤2つの大橋で本土につながる「突山島」!
麗水観光では、麗水の南の海にある突山島(トルサンド/돌산도)という大きな島を忘れてはいけません。この島は、韓国で10番目に大きい島で、この島の北部は、突山大橋と亀船大橋という2つの橋で本土とつながっています。
このうち突山大橋は1984年12月に掛けられた全長450メートルの橋ですが、その後の突山島は、開発も手つかずで、閑散とした場所だったようです。2012年麗水国際博覧会の開催により、突山島に多くのペンションや観光スポットが造成されるようになりました。
突山大橋を通って島へ渡ると、そのすぐ近くの小高い丘の上に突山公園(돌산공원)があります。突山大橋の開通を記念して造られたこの公園からは、広々とした麗水市の風景や周辺の島々を眺めることができます。また、突山公園はケーブルカー(ロープウェイ)乗り場にもなっていて、陸地側とケーブルカーで繋がっています。
広大な突山島は、北の小さめの島と南の大きな島が連結された形をしていて、その海岸線の長さは100kmを超えます。車やバスで島南部へと走っていくと、いくつかの観光スポットが点在しており、島の南東の端には、向日庵(ヒャンイルアン)という日の出の名所として有名なお寺があります。
突山公園から突山大橋を望む(筆者撮影)
麗水の観光スポット
駅周辺エリア
- エキスポ海洋公園:海に面した水辺公園
- スカイタワー展望台:麗水のシンボルとなる建物
- アクアプラネット(아쿠아플라넷)麗水:韓国で2番目の規模を誇る水族館
- スカイフライ(스카이플라이):海の上をロープ沿いに滑空できるアトラクション
- テディベアミュージアム(테디베어뮤지엄)
- ビッグオーショー(빅오쇼):海水噴水ショー
- 梧桐島(オドンド):麗水観光定番の小さな島
- 麗水海洋レールバイク
- 紫山公園(チャサンコンウォン):小高い丘の上にある公園
- 麗水海上ケーブルカー:紫山公園と突山公園を結ぶロープウェー(片道13分)(公式サイト)
- ロマン屋台(낭만포차):大橋の下に並ぶ屋台
- 麗水旧港海洋公園(여수구항 해양공원)
- ハメル灯台
- 李舜臣広場:麗水港湾中心部にある市民憩いの広場
- 鎮南館(진안관):李舜臣将軍ゆかりの巨大木造建築物の史跡(国宝)
- 姑蘇洞天使壁画コルモッ:麗水市内中心部にある芸術村
- 麗水水産市場
- 麗水喬洞市場風物通り:麗水水産市場の隣にあるアーケード型の在来市場
- 麗水伝統西市場:全羅南道を代表する100年の歴史を誇る在来市場
市内西側エリア
- 李舜臣マリーナ:ヨット場
- 熊川(ウンチョン/웅천)親水公園
- 長島(ジャンド/장도):歩いて渡っている小さな島
- Uワールドリュージュテーマパーク(유월드루지테마파크):恐竜のテーマパーク
突山島エリア
- 突山大橋:突山島へ渡る橋
- 亀甲船大橋:突山島へ渡るもう一つの橋
- 突山公園(トルサンコンウォン/돌산공원):小高い丘の上から、麗水の街並みや突山大橋を眺められる
- 遊覧船乗り場:突山公園の麓にある
- 亀甲船(거북선):遊覧船乗り場の脇
- 突山刺身店タウン:亀甲船の隣
- 麗水芸術ランド(여수예술랜드):海岸沿いの人気リゾート施設(公式サイト)
- 海洋水産科学館(해양 수산 과학관)(公式サイト)
- ムスルモッ(무슬목)海辺
- 麗水平和テーマ村(여수 평화테마촌)
- 向日庵(ヒャンイルアン/향일암):日の出の名所としても知られる麗水の名刹
その他
- 麗水国家代表パラグライディング(여수국가대표 패러글라이딩)
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