済州島(チェジュド)は、韓国の中でも大人気の観光地で、休日にはたくさんの人が訪れるだけに、数多くの観光スポットが島全体に広がっています。このため、済州島を訪れる前には、どこをどのように回るか、あらかじめ旅行計画を立てておくことが大切です。
今回の記事では、そんな済州島に行く前に知っておきたいこととして、済州島の魅力やその歴史、8つの豆知識、そして代表的な観光スポットをまとめてみました。
【目次】
異国情緒の島「済州島」の魅力とその歴史は?
済州島(チェジュド)は、韓国の南西の海に浮かぶ自然豊かな島。韓国最大の面積を誇る楕円形の大きな島で、その面積は約1,845平方kmですから沖縄本島の1.5倍にもなります。そんな済州島の中心にそびえ立つのが、韓国最高峰の漢拏山(ハンラサン)。かつて火山活動をしていたその山は、その火山活動によって作られた巨大岩山「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」と、複数の溶岩洞窟である「拒文(コムン)岳溶岩洞窟系」とともに、2007年に世界遺産に登録されています。
気候は温暖で韓国国内の中でも過ごしやすく、休日には島外から空の玄関・済州空港へと、たくさんの観光客が押し寄せます。このため、済州島には、海と山をはじめとする天然の自然観光スポットだけでなく、市街部には高級宿泊ホテル、娯楽施設(ゴルフ場やカジノ)、ショッピング施設なども充実しています。
空港から市街部への移動や島内の移動には、バスやタクシーが利用できます。韓国人であればレンタカーを利用するのが一般的ですので、韓国の自動車運転免許証(または国際運転免許証)を所持している方はレンタカーを利用してみてもよいでしょう。
(原本へのリンク)
そんな済州島は今でこそ観光地ですが、かつては朝鮮本島とは異なる歴史を持っていたと言われます。もともと済州島には「耽羅(タムナ、탐라)」という王国が古代から高麗時代の12世紀初頭まで存在していました。しかし、その後、朝鮮時代に入ってからも本土との往来は制限されており、そんな済州島は韓国とは異なる独自の文化が育ってきました。
確かに済州島は沖縄本島より大きい島ですし、気候も比較的温暖ですから、琉球のように王国がかつて存在していたというのもうなずけます。そんな異国的な雰囲気がする島、済州島で休日の数日間を過ごせば、心と体はリフレッシュできることでしょう!
済州島のまとめ
- 名称:済州島(제주도)
- 読み方:チェジュド、さいしゅうとう
- 面積:約1,845平方km
- 人口:約66万人(2020年〇月)
- 編成:韓国済州特別自治道(済州市と西帰浦市)
- 空港:済州国際空港(成田、関空からの直行便あり)
- フェリー:釜山と木浦との間
- 鉄道:なし
- 路線バス:島内に多数運航
済州島に行く前に知っておきたい8つのこと!
済州島に行く前に知っておきたい基礎知識として、8つほど厳選して選んでみました。①海洋性の温暖な気候
済州島は、韓国の最南端に位置し、島の周囲を暖流が流れているため、温暖な気候です。冬は氷点下にならず、夏は蒸し暑いということで、ちょうど日本の九州と同じような気候だと思えばよいかもしれません。②島の中心にそびえたつ韓国最高峰の漢拏山
漢拏山(ハンラサン)は海抜1,950mで、韓国を代表する最高峰の山です。2万5千年前は火山活動が活発だったと伝わっており、済州島の壮大な自然の地形はそれによってできたものです。春夏秋冬の登山が可能で、季節に応じた山の姿を楽しめます。(原本へのリンク)
③かつての耽羅という古代王国
古代より存在していた耽羅という海上王国。かつて済州島にあったその国では、朝鮮本土とは異なる独自の言葉を用いていたのだとと伝わっていますが、残っている記録は少なく、多くの謎に包まれています。5~6世紀のころの耽羅国は、百済や新羅をはじめ、高句麗、中国の唐、日本とも交易があったのだと言います。耽羅国はその後も長く存続し、高麗時代の1105年、耽羅は「耽羅郡」に改称され、続く1108年に「済州郡」とされて、独立した王国としての歴史を終えました。このとき付けられた「済州」という名前は「海の向こうの大きな郡」という意味だったのだそうです(参考:済州韓国情報センター)。
④朝鮮時代には罪人の流刑の地
済州島は、朝鮮時代(1392年~1910年)、江華島と並ぶ罪人の流刑地でした。その500年の歴史の間に、約200人が島流しにされたと言います。そうした故人のかつての生活の足跡が残っているのも済州島の魅力です。その中に、両班出身の書芸家であった秋史・金正喜(キム・ジョンヒ)という人物がおり、済州島南部の西帰浦には、済州秋史(チュサ)館という展示館が建てられています。
⑤済州島の守り神「トルハルバン」
トルハルバン(石じいさんの意味)とは、古くから済州島の各地に点在していた石像で、村の災厄を追い払う守り神であったと言われます。その鼻を触ると男の子に恵まれるといわれており、新婚さんは必ず触るのだそうです。済州島のお土産に、トルハルバンの置物はいかがでしょうか。
⑥済州島の特徴「三麗」「三多」「三無」
三麗とは、島民の「美しい心」、島の「素晴らしい自然」、島で採れる「美味しい果物」を意味します。三多とは、「石・風・女」が多いことを意味します。火山の溶岩の噴火でできた「石」が多く、島を吹く台風や季節風などの「風」が強く、そして「女」が多いのだとか。
三無とは、「泥棒がいない」、「乞食がいない」、「外部からの(泥棒と乞食の)侵入を防ぐ門が無い」ということを意味します。島ならではの共同体意識がなせる賜物だと思います。
⑦韓国で唯一のミカンの産地
済州島は、温暖な気候のため、ミカンの産地になっています。その中でも、「ハルラボン」は済州島の特産品で、日本の「デコポン」種を済州島で栽培したものなのだそうです。
⑧多くの人の血が流れた「済州島4・3事件」
最後に済州島の悲しい歴史を一つ。朝鮮解放後の米国軍政の時代の1948年4月、済州島の一部の島民の武装蜂起に端を発し、韓国側からの激しい鎮圧が行われました。その際に、6万人ともいわれる島民の血が流されたのだと言われます(Wiki参照)。済州島の代表的な観光スポット
島の北部エリア 旧済州(クチェジュ)
済州島の北部にある古くからの旧市街地で、「原都心(원도심)」 とも言います。この地域には、かつて朝鮮時代に済州の行政事務を行っていた済州牧官衙がありました。有名ホテルや飲食店も多く済州島観光の中心となる地域です。- 東門(トンムン)市場:済州最大規模の伝統市場のアーケード通り(24時間営業)
- 済州中央地下商店街:東門市場近くの地下ショッピングモール
- 済州牧官衙(チェジュモックァナ):朝鮮時代の済州官庁跡(韓国語公式サイト)
- 塔洞海岸路:旧済州市街の海沿いの散策路
- 龍頭岩(ヨンドゥアム):海辺の岩場にある龍の形をした大きな奇岩
- 龍頭岩海水ランド:龍頭岩近くにある海水サウナ
- 龍淵雲の橋:龍頭岩近くにある海岸近くの渓谷にある吊り橋。夜景スポット
- 三姓穴(サムソンヒョル):耽羅建国の三神人が現れたとされる聖地
- 済州道民俗自然史博物館:三性穴のそばにある済州島にまつわる博物館
- 済州郷校:儒教の先賢たちの位牌が安置されている
(参考:済州観光ブログ)
島の北部エリア 新済州(シンチェジュ)
旧済州島から車で約10分離れた、都会的雰囲気の新しい市街地で、済州国際空港のすぐ南に位置しています。徒歩で回れる範囲に、高級ホテルや、免税店、レストラン、ショップが密集しています。- 漢羅(ハルラ)樹木園:多数の植物が展示された野外樹木園
- トッケビ道路:上り坂に見える下り坂の不思議な並木道
島の南部エリア 中文(チュンムン)
中文は、済州島南部にあるリゾート地で、中文観光団地とも呼ばれています。高級ホテルやゴルフやマリンスポーツなどのレジャー施設のほか、中文付近にはさまざまな観光スポットが存在しています。- 天帝淵(チョンジェヨン)の滝:済州島三大滝の1つで、7人の天女が沐浴をしたといわれる伝説の滝
- 大浦柱状節理帯:柱状の溶岩石が海岸沿いに連なった絶景の景勝地
- パシフィックランド:中文にある海のテーマパーク
- 薬泉寺(ヤクチョンサ):東洋最大規模といわれる巨大寺院
- ウェドルゲ:沖に浮かぶ高さ20mの奇岩
島の南部エリア 西帰浦(ソグィポ)
済州島南部に位置する漁港で、西帰浦市の中心部です。沖合いに出る遊覧船や潜水艦などのマリンレジャーが体験でき、市街地でのグルメ、ショッピングも可能なエリアです。- 天地淵(チョンジヨン)の滝:済州島三大滝の1つで、天と地が合わさる滝
- 正房(ジョンバン)の滝:済州島三大滝の1つで、海に直接注ぐ滝
島の東部エリア
世界遺産の城山日出峰、万丈窟や、離島の牛島など、済州島を代表する自然スポットがあるエリアです。- 城山日出峰(ソンサンイルチュルボン):済州島本島の最東部にあって日の出を見ることができる巨大岩山
- 牛島(ウド) :済州島の東にある絶景の小さな離島
- ソプチコジ:岩場と草原からなる、城山日出峰の近くの岬。海上に見える奇岩が見どころ
- 万丈窟(マンジャングル) :世界最長の天然の溶岩洞窟
- 城邑民俗マウル:昔の本門の村の姿が残された民俗村
- 榧子林(ビジャリム):世界最大級のカヤ群生林
島の西部エリア
- 済州神話ワールド:テーマパーク、ウォーターパーク、カジノなどがある
- 翰林(ハンリン)公園:南国ムードのある大型公園
- 挟才海水浴場:翰林公園に隣接する、白い砂浜が広がる海浜
- 思索の庭園:盆栽テーマパークともいわれる庭園
済州島のお勧めサイト
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