日本でかき氷というと、夏のお祭りの屋台でシロップをかけて食べるものが思い浮かびます。韓国では、こうした夏の決まった日にかき氷を食べる習慣はありませんが、街の専門店やカフェで日常的に食べられています。
韓国のかき氷「ピンス」は、種類が豊富で、かつボリュームも満点です。ピンスは、韓国の食文化に溶け込む形で、お店同士が競争しながら、近年、急速に進化を遂げてきました。
そんなピンスは、やはり食べ方も韓国式です。日本でも最近は、新大久保などで韓国のピンスが食べられるようですね。今回は、韓国のかき氷「ピンス」について紹介します!
【目次】
韓国のかき氷「ピンス」は種類もさまざま!
韓国語でかき氷は「ピンス(빙수)」と言います。漢字で書くと「氷水」ですが、これはかき氷のことを意味しています。韓国語では「パッピンス(팥빙수)」という言葉もよく聞きます。「パッ(팥)」はあずきのことですので、パッピンスはあずき入りのかき氷のことです。もともとはピンスと言えばパッピンスのことでした。
パッピンスは、あずきの他にも、アイスクリームやゼリー、餅、果物、シロップなど、多様な種類のトッピングが乗っています。これに牛乳を注いで、混ぜ合わせて食べます。
現在では、この他にも韓国にはさまざまな種類のピンスがあります。
- あずきピンス(パッピンス):昔からある定番のピンス
- フルーツピンス(과일빙수):マンゴー、イチゴ、メロン、イチゴなど
- きなこ餅ピンス(인절미빙수):きなこ餅が入ったピンス。「ソルビン」が有名!
- チョコピンス:名前のとおりチョコ満載のピンス
- 抹茶ピンス:抹茶アイスに抹茶かき氷・・・
- ミルクピンス(우유빙수):ミルクをかき氷にしたふわふわピンス
- 糸ピンス(실타래빙수):糸状の氷からなるナイフで切って食べるピンス
ワインや豆乳などを使ったピンスもあるようですので、おそらく考えつく限りのピンスのバリュエーションがあるのではないでしょうか。
パッピンス
(原本へのリンク)
ピンスの歴史をチョイ解説!
韓国で食べられているパッピンスは、もともと日本植民地時代に日本から韓国へ伝わってきた「氷あずき」を改良したものといいます。ただし冷蔵技術が発達する近代以前の時代にも、朝鮮半島では寒い冬に凍った河の水を氷庫(ピンゴ)に保管しておき、夏にそれを官吏たちに食用として提供したという記録も残っているそうです。朝鮮時代には西氷庫、東氷庫、内氷庫という3つの氷庫がありました。その名残で、現在ソウル市内の漢江沿いに西氷庫(서빙고/ソビンゴ)という駅があります。
現在のようにピンスが多様化・高級化したのは、2000年代に入り韓国でカフェが増え、ピンスが提供され始めてからのことといいます。その中には、ピンスを専門に扱う専門店も現れました。釜山発のピンス専門店「ソルビン」は2013年に設立されています。
そんな現代の韓国の人々に愛されているピンス。パッピンスという歌(2007年)まであるほどです。
慶州にある氷庫
『パッピンス(2007年)』/ユン・ジョンシン
韓国でピンスはどこで食べる? ~専門店、カフェ、ホテル~
ピンスといえば、日本で2016年に原宿に第一号店ができた専門店「ソルビン」が有名だと思います(現在は閉店)が、それ以外にも、韓国にはさまざまなお店があります。- ソルビン(설빙):釜山発のピンス専門店。きなこ餅ピンスが有名!
- MEALTOP(ミールトップ/밀탑):ミルクピンスが人気の専門店
- 玉樓夢(オンヌモン/옥루몽):パッピンス人気店
- 東氷庫(トンビンゴ/동빙고):パッピンス人気店
- HOMIBING(ホミビン/호미빙):韓国発の台湾かき氷店
- Peony(ピオニ/피오니):イチゴピンスが人気ケーキ屋
韓国のカフェやパン屋でも、さまざまなピンスを提供しています。韓国はカフェ天国で、街を歩いていればどこにもカフェがあります。食べたくなったら、ふらっと立ち入ってピンスを注文しても良いと思います。
さらに韓国の有名ホテルでも、オリジナルの高級ピンスを売り出しています。まさに「ピンス戦争」という様相です。韓国はピンス大国と言えるかもしれませんね。
ソルビン(明洞)
(原本へのリンク)
韓国ならではのピンスの食べ方
一般的に韓国の食文化は、食品を盛った大きな鍋や皿が出てきて、これを複数人で箸を突いて食べることが多いことで知られています。また、ビビンバのように混ぜて食べる食べ物が多いことも知られています。韓国のピンスもこの例に漏れません。お店でピンスを注文すると、基本的にピンス一つの量はかなり多いため、韓国のネット上には「ピンスを一人で食べてもよいですか?」という質問に出会したりします。
そしてピンスには、かき氷の山にたくさんの具材が散りばめられています。つまりは、混ぜて食べることが前提になっています。
韓国でピンスは、二人以上でシェアして混ぜて食べるのが普通ですので、この点はご承知おきを!韓国でピンス文化が発達したのは、みんなで混ぜて食べる食文化があったからかもしれませんね。
ピンスを一人で食べてもいいですか?
市販のパッピンスアイスも売っている!
市販のパッピンスアイスであれば、コンビニやマートでも売られています。少し大きめのカップ入りで、値段は1500ウォン程度。メーカーによっていくつか種類がありますが、かき氷に具としてあずきや四角い小餅が入っています。
だいたいは牛乳を混ぜて食べるので、うちでも家でよく食べています。夏の暑い日にはよく食べたくなる一般ですね。
市販のパッピンスアイスクリーム
参考文献
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