韓国の大学入学制度は、かなり複雑で、非常にわかりずらくなっています。

そうした制度にまつわる基本的な用語として、定時募集と随時募集、大学修学能力試験(通称、修能という)、随時拉致、再修生と半浪人生などがありますが、韓国の基本的な大学入試制度や仕組みを理解していないとチンプンカンプンになります。

そこで、この記事では、韓国の大学入学制度で知っておきたい基本事項をざっくり解説していきます。韓国の大学に一般進学する子供をお持ちの韓国在住者にとって、役立つ情報です!

韓国の大学受験地獄を描いたドラマ『SKYキャッスル
SKY


韓国での大学への行き方~定時募集と随時募集~

韓国は、出身大学によって人生が決定されるとよく言われ、2021年の韓国全国の高校生の大学進学率は、73.7%だったと言います(参考:新聞記事(韓国語))。

韓国で高校生が大学に進学する方法は、定時募集と随時募集の2つがあります。その言葉だけでは意味がわかりずらいですが、定時募集は、毎年11月に行われる大学修学能力試験(日本のセンター試験に相当)、通称「修能(スヌン/수능)」を受け、主としてその試験点数に基づき翌年2月頃合格発表がなされて大学に入る方式です。

これに対し、随時募集は、韓国ならではの非常に独特な制度で、わかりにくくなっています。大学が随時、学生を募集できるというのが額面通りの意味ですが、実際には9月頃に大学の随時募集への願書を出し、12月頃に合格発表となります。その合格者選抜(전형)方法は、主として高校の内申点や推薦書が基準となります。

1995年の「5·31教育改革案」に基づいて、1996年の入学試験から定時募集と随時募集の制度は導入されました。2000年以降、随時募集の割合が上がり続け、定時募集の割合が低下しています。2021年時点で、韓国の全大学平均の合格者数で随時が77%、定時が23%の割合でした(参考リンク(韓国語))。

したがって、韓国の大学入学制度では、高校生の大多数は随時募集により大学に進学します。そして随時募集に合格しなかった高校性や翌年の浪人生は修能を受けて定時募集により大学に進学するわけです。


한국대학입시

(原本へのリンク)


大学修学能力試験「修能(スヌン/수능)」は何のために受ける?

毎年11月に行われる修能の試験結果によって、その後の定時募集で合格する大学が決まってきます。しかし、修能は定時募集のためだけに受けるわけではありません。

修能の点数は、各大学の随時募集の足切りに用いられる場合もあり、12月頃の随時募集の合格結果にも影響を及ぼします。


随時拉致!随時で受かると定時を受けられない?!

随時募集の合格発表は毎年12月にありますが、これに合格してしまうと、その年度の定時募集の志願資格を失うことが法律に定められています(高等教育法施行令第42条)。

通常、高校在学中の大学受験生は、随時募集の方がレベルの高い、行きたい大学を指定しますので、随時募集に合格した大学に進学すればそれで済みます。

しかし、もし11月の修能で予想以上の成績を収めてしまうと、定時募集で行ける大学のレベルの方が高くなってしまう場合があります。この場合、随時募集で合格した大学に行かなければなくなるため、これを俗に随時拉致(수시 납치)と呼んでいます。


浪人生(再修生)、半浪人生(半修生)の道!

大学によって、その後人生が変わるといわれる韓国では、浪人して翌年の大学受験を目指す人も多いです。2021年に、4年制の一般大学に入学した者のうち25.7%が浪人生だったと言います(参考:新聞記事)。

韓国で大学を浪人するケースは、定時募集や随時募集で希望の大学に合格できなかった場合や、上述の随時拉致のような場合で、翌年の大学進学のために、一年間勉強することは日本と同じです。こうした浪人生のことを、韓国では再修生(ジェスセン/재수생)といいます。再修生は、次回11月の修能を再び受けて、翌年の定時募集での合格を目指すことになります。

その一方で、いったんは大学に進学したものの、より良い別の大学に行くために、翌年の修能を再び受ける者もおり、こうした人を半修生(バンスセン/반수생)といいます。親の意向に沿って行きたくない大学に進んだ人や、大学進学後の状況の変化によって、韓国では少なくない半修生が生まれているようです。


参考文献

  • ナムウィキ(韓国語)「定時(入試)」「随時」「大学修学能力試験」
  • ナムウィキ(韓国語)「教育改革委員会」「随時拉致」「半修(入試)」




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