韓国では、旧暦のお正月やお盆のときに、ユンノリ(윷놀이)というすごろく風のゲームをやります。ユンノリの歴史は古く、2000年ほど前の夫余(ふよ)の国に起源があったともいわれます。

ユンノリはシンプルなゲームですので、やるからには細かいことを言わず、ワイワイと楽しみ盛り上がったもの勝ちです。ただそんなユンノリのゲームも、最低限のユンノリのルールや遊び方をしっかり覚えていないと、十分楽しむ前にゲームが終わってしまうと思います。

そこで、ユンノリを楽しむ!ために知っておきたい内容についてまとめてみました。



ユンノリのルールと遊び方は?

ユンノリは、2つのチームに分かれて交互に4個の駒をゴールに進めていく、すごろくゲームです。4個の駒すべてを最初にゴールに進めた方のチームが勝利します。

駒を進めるには、サイコロに代えて、「ユッ(윷)」と呼ばれる4本セットの木の棒(윷가락)を使います。このため、ユッを使う遊び(=놀이、ノリ)ということで「ユッノリ」ですが、韓国語では「ユンノリ(윷놀이)」と発音します。


自分のチームの番が来たら、4本のユッを両手で持って、敷物(毛布など使う)の上に放り投げます。

放り投げたユッが敷物の上に落ちて出た裏表の数で、駒の進め方が決まります。なお、4本のユッが1本でも敷物の外に出てしまったらアウトです。

ユッの状態 呼び方  進める数 
表×1、裏×3ト(豚)1
表×2、裏×2ケ(犬)2
表×3、裏×1 コル(羊)3
表×4、裏×0 ユッ(牛)4
表×0、裏×4モ(馬)5


駒を進めるボード(말판)は、次のような模様になっています。
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4個の駒は、1つずつ右下からスタートし、反時計回りに一周し終えればゴールになります。ユッを投げて出た目によって、4個の駒のいずれか1つを選んで進めていきます。

その他、細かなルールは、次のようになっています。
  • 表×4または裏×4が出た場合は、もう一度、ユッを投げることができる。この場合、一度目に出た目と二度目に出た目を好きな順番で使って駒を動かすことができる
  • 駒を進めた先に相手の駒がいると、相手の駒を潰せる。その場合、もう一度、ユッを投げることができ、二度お得である。
  • 駒を進めた先に自分の駒がいると、駒同士は合体(업기)する。合体した駒は、次の番以降、一緒に動くようになる
  • 駒を進めたマスが右上または左上の隅のマスだった場合、その次の番以降、対角線方向に近道して駒を動かせる
  • 駒を進めたマスが中央のマスだった場合、その次の番以降、対角線に沿って右下方向に駒を動かせる




ユンノリの歴史を知ってみよう!


ユンノリの起源ははっきりせず、高麗の遺習であるとか、新羅以前からあったとか、諸説あるようです。

その中で一説には、紀元前2世紀〜494年頃に現在の中国北東部に存在した夫余(ふよ)の国に起源があったとも言われています。

特に、ユッを投げて出る1~5の目には、動物の名前が当てられていますが、これは夫余の王に使える役人たちが家畜の名前で呼ばれていたことに由来するようです。

「馬加・牛加・豬加・狗加・大使(犬使)」という役人の名前を、ユンノリの馬・牛・豚・犬などにあてはめているみたいですね。

ユンノリでなぜ数字の目をト(豚)とかケ(犬)とか呼ぶのか、ずっと不思議に思っていましたが、ようやく謎が解けました。

ユンノリはもともとは一年の吉凶を占う占いでしたが、徐々に遊びに変化していきました。朝鮮時代の農民たちは、旧正月にユンノリをやり、その年の農業の豊凶を占ったと言います。その時代に最も親しまれた、まさに民族を代表する遊びであったようです(参考:韓国コンテンツ振興院(韓国語))。


ユンノリを楽しむためにはルールと戦術を覚えること!


ユンノリは、スタートからゴールまで進めるマスの数が決まっているので、結局は持ち駒を、できるだけ多く進めたチームが勝利すると言えます。

なので、ユンノリはどんな目が出るかという運の要素が強いのですが、駒の進め方にも工夫が必要で、駒を動かす戦術を知ってこそユンノリを一層楽しむことができるでしょう。

1. まずはゲームのルールを覚え、何度かやってみよう


ユンノリのルールはシンプルなため、すぐに覚えることはできますが、ルールに慣れていないとゲームを楽しむ前に終わってしまいます。

ユンノリのゲームアプリがあるので、ゲームを覚えるのに、何度かやってみると良いでしょう。



2. 相手の駒をいかに潰すかを考えよう


自分の駒の前にいる相手の駒のマスに移動してその相手の駒を潰すのがユンノリの醍醐味です。特にゴールに近い相手の駒を潰すほど、相手へのダメージは大きくなります。

自分の駒を進めるときには、できるだけ相手の駒の少し後ろにつけて、相手の駒を潰す機会をうかがいましょう。


3.自分の駒を潰されないように移動しよう


自分の駒が、後ろから来る相手の駒で潰されないような安全な位置にいることが戦略上大切です。

特に相手の駒の2マス先の位置にいることは危険なため(2の目が確率的に出やすいため)、できるだけ避けるようにしましょう。

ゴール間近の駒は、相手に潰される前に、優先してゴールさせてしまうのも一つの策です。


4.合体した駒を優遇すること


運よく合体した駒があれば、相手に潰されないようにうまくマスを進めましょう。

相手は合体した駒をいかに潰すか、機会をうかがっています。

反対に、相手の合体した駒をゴールする前に潰せば、勝利はグッと近づきます。


5.対角線の近道に入ることを狙おう


自分の駒を殺されないように注意しながら、対角線の近道に入ることが、文字通り、勝利への近道です。

4個の駒の進め方の戦略を立てながら、うまく近道を利用しましょう。

6.表の方が裏より実は出やすい


ユッは、丸棒の一面を切り落とした形をしているため、表裏が非対称で、表面の方が裏面より出やすくなっています。

ユッの木の形状によって、表裏が出る確率は変わりますが、例えば表6割・裏4割といった確率となるため、表4つのユッ(4)の目が、裏4つのモ(5)の目よりはるかに出やすくなります。


まとめ

ユンノリはシンプルなゲームですので、ルールを覚えるのは難しくないと思います。

実戦では、ルールを熟知して戦略的に駒を進めることが大切ですが、実際には運の要素が強いでしょう。

たくさんの人数で、2つのチームに分かれてガヤガヤと盛り上がりながらゲームをするのが、ユンノリの醍醐味と言えます。