韓国の水道水は安全だと聞きますが、水道水をそのまま飲んでいる人を見たことはありません。実際、わが家でも飲み水には浄水器を使っています。
そこで今回、ソウル圏の上水道の水源や水質管理がどうなっているのか、簡単に調べてまとめてみました。
ついでに、ソウルの東部に位置する「水道博物館」についても紹介します。
ソウルの水道水はどのように管理されている?
ソウルの水道水は、ソウルを流れる大河、漢江(ハンガン)の水を水源とします。
このため、漢江のその水自体の水質が、上流・下流の複数の地点で検査されています。
漢江は、ソウル市内を東から西へと流れています。その漢江を東側へ上流に向かって上っていくと、ソウルを抜け東へ10〜15Kmと行った地点に八堂(팔당、パルダン)湖というダム湖があり、そこからさらに上流は北漢江と南漢江とに分かれています。
漢江の水の水質検査を行っている場所は、北漢江8地点、南漢江8地点、そして八堂湖より下流の8地点(すなわちソウル市内・周辺)です(Link)。
こうして家まで届けられるソウルの水道水は、国際基準の安全性認定を受けており、「アリス(아리수)」というブランド名が付けられています。
なお、韓国を旅行する方のため、韓国の水道水を旅行中に利用してもいいのかについても、以下に簡単にまとめておきます。より詳しくは、私がお勧めするサイトへのリンクを本記事の最後に張っておきますので、そちらをご参照ください。
韓国の水事情
- 韓国の水道水は安全と言われているが、通常飲まない
- 飲料用は、店内に設置されたウォータサーバーの水や、市販のミネラルウォーターを飲む
- シャワー、洗顔、歯磨きなどは水道水を利用して問題ない
ソウルの水のことは「水道博物館」に行けばわかるかも!
ソウル市の水道水「アリス」の歴史や水質管理・処理について学ぶのであれば、ソウル東部にある「水道博物館」に行ってみるのも良いと思います。この施設は2008年に開館しました。
(原本へのリンク)
水道博物館は、漢江に面した都市型公園「ソウルの森(서울숲)」の敷地内に位置しています。ソウルの森はその幅が1km程度あってかなり広く、のんびりできるので、私も子供を連れて何度か遊びに行ったことがあります。公園の散策がてら水道博物館に立ち寄るというのも、アリだと思います。
この場所には、もともと韓国初の近代上水道供給施設だったトゥット水源地の第1浄水場があったそうです。トゥット(뚝도)というのは、現在ではトゥクソム(뚝섬)という地名になっています。
そして、現在ではこの場所に「トゥットアリス浄水センター」があり、ソウルの6つの浄水場のうちの1つとなっています。
水道博物館では、アリスのイメージキャラクターの「アリ」と「スリ」が迎えてくれます。
アリス(아리수)という名前は、高句麗時代の漢江の呼び名である「アリ(아리)」と、韓国語で水を意味する「ス(수)」から付けられたということです。
「アリ」と「スリ」
水道博物館には、次のような見どころがあり、ソウルの水道水の過去と現在を知ることができます。
- 水と環境展示館:上水道についての展示館
- 本館(旧送水室):1908年に建設された水道水の送水設備と建物が展示
- ワンソッ濾過地:1908年〜1990年に使用された水道水の濾過施設が復元され展示
- 別館:上水道についての展示館(別館)
- 野外展示場:公園内に、各種ポンプや水道管といった水道用設備・機械が展示
まとめ
韓国ソウルの水道水について、私も調べてみて初めて知ったことがだいぶありました。ソウル圏に住んでいる方の参考になればと思います。
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